2-1-1. C-G-Am-Em カノン進行

タイトル上では後半を省略していますが、「C-G-Am-Em-F-C-F-G」すなわち、m-m- のコード進行です。通称「カノン進行」と呼ばれます。度数の数字部分を並べて「1563進行」などという風に記されることもあるかもしれません。

コード進行パターンの中でも超王道系です。そして数多くあるパターンの中でも、81セットで確立されているものは他にほとんどありません。実使用上は「Ⅰm-m-」を基本形として、少しずつ味付けされて使用されるケースが多いです。

■カノン/パッヘルベル

【YouTube】カノン/パッヘルベル

「カノン進行」という名前の由来となっているのが、このパッヘルベルの「カノン」という曲です。誰でも聴いたことがあるかと思いますが、この曲のコード進行がまさにそのカノン進行になります。JPOPでは多用されており、非常にキャッチーな印象。ちなみにこの曲ではDメジャーキーのため、以下ののような進行になっています。

|D|A|Bm|F#m|G|D|G|A|

ちなみに「カノン」は楽曲の様式の名称で「輪唱」と呼ばれたりもします。輪唱の形式が使われている「静かな湖畔」や「かえるの合唱」等は誰しも馴染みがあると思います。

以下に、カノン進行の使用例をいくつか紹介します。

■チェリー/スピッツ

【YouTube】チェリー/スピッツ

カノン進行はAメロやサビでよく使われますが、この曲はAメロでの使用例です。0:24あたりから、キーはCで、

|C|G|Am|Em|F|C|F|G|

というような進行ですね。

この曲では味付けのないシンプルな「Ⅰm-m-」の形のままです。全く味付けのないまっさらな形で使われている例は、実は結構少ないと思われます。スピッツのチェリーはその中の一つで、カノン進行の模範的な例です。

■さくら/森山直太朗

【YouTube】さくら/森山直太朗

出現箇所はサビです。1:29あたりから。キーはA♭で、

|A♭ E♭|Fm E♭|D♭ A♭/C|B♭m7 E♭|

のような感じです。カポ1フレットで演奏する場合は、

|G D|Em D|C  G/B|Am7 D|

コードを少し簡単にすると、

|G D|Em D|C  G|Am D|

となります。基本的な形からの味付けは様々なパターンがありますが、7つ目のコード(Ⅳ)を、Ⅱmに置き換えるパターンは高頻度で出現します。B♭m7がそれに該当します。

■銀の龍の背に乗って/中島みゆき

【YouTube】銀の龍の背に乗って/中島みゆき

カノン進行はBメロ的な位置ではあまり使われない印象ですが、Bメロで使われてる数少ない例です。1:11あたり、歌詞が「夢が迎えに来てー」のところから。

|G♭ D♭|E♭m B♭m|B  G♭/B♭|A♭m7 D♭|

のような感じ。

曲の始めはキーF#m(A)で、このBメロのタイミングでG♭に転調しています。転調も手伝ってBメロで独特の改まったような雰囲気が出ますね。カポ3フレットなら、

|E B|C#m G#m|A  E/G#|F#m7 B|

コードを少し簡単にすると、

|E B|C#m G#m|A  E|F#m B|

という風になります。

■校庭を走るこどものように/田端悠

【YouTube】校庭を走るこどものように/田端悠

Youtube上の自分の曲もひとつあげてみます。笑
冒頭のサビ後のAメロがカノン進行系です。0:27あたりから。キーはF#、実際の演奏はカポ4フレットで、

|D  A/C#|Bm7  D/F#|G D/F#|Em7 A7|

と弾いています。少し形が崩れていますがカノン進行の類似系です。分数コードが増えると複雑に見えますが、意外と複雑ではなく、

|D  A|Bm F#m|G D|Em A|

の変化系ですね。

他にも数多くの曲で活用されています。カノン進行の発展系も多くのバリエーションを持ち、そのどこまでをカノン進行の範囲に含めるかは個人によって少しずつ感覚が違うようです。このあたりのことは別記事で深掘りしてみたいと思っています。

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