A♭コード −♭Ⅵの使い方−

ここではダイアトニックコードではない、短6度をルートとするメジャーコード、♭Ⅵを扱います。

Cメジャーキーを例にすると、A♭コードになりますね。ダイアトニックコードではないため、見かける頻度はやや低めですが、

セブンス(♭7th)が付加されて裏コード(サブスティチュートドミナント)として使われるなど、定番のパターンを実例を挙げて紹介してみたいと思います。

■A♭7-G (♭Ⅵ7-Ⅴ)

G(Ⅴ)へ進行する裏コードとして機能している進行です。
半音下に並行移動する覚えやすい形ですね。

Please Please Me/The Beatles

【YouTube】Please Please Me/The Beatles

出現箇所はフィナーレのアウトロ部分です。

Key: Eメジャーキー
出現箇所: 1:51〜(後奏)

コード進行:
|E G|C B|E…(fin)

雨にぬれても/羊毛とおはな

洋題は「Raindrops Keep Fallin’ on My Head」。
B.J.トーマスによる1969年の有名なナンバーです。

【YouTube】雨にぬれても/羊毛とおはな

イントロでも使用されていますが、歌メロの入っている部分を紹介してみます。

Key: Aメジャーキー
出現箇所: 2:46〜(歌詞:Nothing’s〜)

コード進行:
|A|AM7|A7|F7 E7|A…

ちょうど歌詞の「Nothing’s〜」が繰り返される部分ですね。
このコードワークはオリジナルにはない進行になっています。

■A♭-B♭-C (♭Ⅵ-♭Ⅶ-Ⅰ)

コードを全音分ずつ並行移動していき、トニックに着地させる進行。サビの最後の部分など、締めとなる位置で使用されることが多いです。

Lady Madonna/The Beatles

【YouTube】Lady Madonna/The Beatles

冒頭のメロディで使用されています。

Key: Aメジャーキー
出現箇所: 0:10〜(歌詞:Lady Madonna〜)

コード進行:
|A D|A D|A D|F G A|

飛べない鳥/ゆず

【YouTube】飛べない鳥/ゆず

ラスサビのみにある締めのメロディ部分で使用されています。該当箇所の少し前から記載してみます。

Key: Aメジャーキー
出現箇所: 3:58〜(歌詞:優しさの言葉を〜)

コード進行:
|D Dm|A F#m|Bm|E|F|G|F|G|A