■偽終止の特徴
コード進行の中で、節目を感じるさせる着地が決まったような部分を「終止」と呼んでいます。その代表例がドミナントモーションですね。
ちなみにドミナントモーションはCメジャーキーにおけるG→Cというコード進行のように、ドミナントコードからトニックコードへ進む進行を指します。(下記記事参照)
【記事】ドミナントモーションとは?〜セブンスコードの基本進行〜
「偽終止」とは、ドミナントコードからトニックコード以外のコード進行することを指します。トニックコードへの進行を予感させながら別のコードへ進行するので、予定調和を崩したような印象となる特徴があります。
偽終止には多くのパターンがあり、レアケースな進行でもないので紹介するというほどでもないのですが、おまけとして偽終止のわかりやすい例を少しだけ紹介してみます。
■偽終止の使用例
ゆずの人気ナンバーから1曲。コード簡易化のため、カポタストを4フレットとしてみます。出現箇所はサビの締め部分のため、サビ後半からコードを追ってみます。
Key: Eメジャーキー
出現箇所: 1:46〜(歌詞:だからもう〜)
カポタスト: 4フレット
コード進行:
|F G|C G Am|F G|F …
通常のドミナントモーションでは、(F→)G→Cと進行しますが、ここでは(F→)G→Fとサブドミナントに進行し、広がりのある雰囲気が特徴になっています。
ゆずの楽曲では、他にも「からっぽ」や「飛べない鳥」など、上記のようにサビ終わりで、Ⅳ(Ⅱm)→Ⅴ→Ⅳとする進行が数多く採用されています。