THR5A/YAMAHA のレビュー!〜アコギ用アンプおすすめモデル〜

本記事では、YAMAHA(ヤマハ)のアコースティックギター用アンプ「THR5A」をレビューしてみます。

ギターアンプとして人気を博しているYAMAHA-THRシリーズのモデルのひとつ。「THR5」というモデルもありますが、こちらは末尾に”A”がついておりアコースティックギター専用のモデルになります。

特徴的なデザインでインテリア的としても魅力的です。アコギ用アンプをお探しの方は是非ご覧になってみてください。

■仕様・付属品

基本スペックは以下の通り。

定格出力:10W(5W+5W)
電源:電源アダプターまたは電池(単三形×8本)で駆動
寸法:幅271mmx奥行き120mmx高さ167mm
重量:2.0kg
スピーカー:8cm×2
付属品 :電源アダプター、USBケーブル、ステレオミニケーブル、 取扱説明書、CUBASE AI DVD-ROM

寸法や重量が際立ちますね。見た目はやや重厚に見えることもあるかと思いますが、軽くコンパクトで持ち運び性に富んでいます。

■外装・デザイン

外装は味わいのあるこがね色が印象的。
金属の持ち手が付いているのも大きな特徴です。

正面の画像。

THRシリーズ特有のアンティークのような風合いが感じられ、とても魅力的な雰囲気を放っていますね。家に置いてもインテリアのような存在感を持ち、愛らしいデザイン。電源を入れると内部からオレンジ色の光が漏れ、より風合いが増します。

少し暗めの場所で電源ONするとこんな感じ。

(画像だと少し伝わりにくいかもしれません。)

ギターアンプとしてだけでなくAUX音声も出力できるので、家具家電として置いておくのもgoodです。

■操作部(上面)

操作部にあるつまみ、インターフェースについて簡単に説明します。

①電源
アンプ本体の電源スイッチ。

②LED ディスプレイ
THR ギターアンプの各種設定や状態を表示 します。

③TAP/TUNER
タップテンポ機能、チューナー機能、エクステンデッドステレオ設定、を持ちます。それぞれ簡単に紹介します。

タップテンポ機能…
ディレイ音のテンポを設定可能です。

チューナー機能…
鳴っている音名がディスプレイに表示されます。
1秒間の長押しでチューナー機能になります。

エクステンデッドステレオ設定…
ステレオ出力の音の広がりをより強調する機能、ON/OFFの設定が可能です。

④MIC TYPE
5種類のアンプのモデルから選択できます。それぞれ簡単に紹介します。

CONDENSER…
コンデンサーマイクで拾ったようなアコギサウンドを表現

DYNAMIC…
ダイナミックマイクで拾ったようなサウンドを表現。

TUBE…
真空管マイクで拾ったようなサウンドを表現。

NYLON…
ナイロン弦であるクラシックギターに最適なサウンドを表現。

EG CLN…
エレキギター用の設定。エレキギターのクリアなクリーントーンを表現。

⑤BLEND/GAIN
MIC TYPEをEG CLNとしているときはGAINとして機能し、歪み量を調整します。一方、MIC TYPEをEG CLN以外に設定しているときはBLENDとして機能し、こちらはピックアップダイレクト音とマイクシミュレーション音のブレンド割合を調整します。

⑥MASTER
マスターボリューム調整つまみ。

⑦TONE
トーン調整つまみ。音色の明るさ、Bright感を調整できます。

⑧EFFECT
COMP、COMP/CHO、CHORUSの3つのレンジがあり、コンプレッサーとコーラスのエフェクト深さを調整します。

⑨DLY/REV
DELAY、DLY/REV、HALLの 3つのレンジがあり、それぞれ、ディレイ、ディレイ/リバーブ、ホールリバーブのエフェクト深さを調整します。

⑩VOLUME
ギターボリューム調整つまみ。

⑪INPUT
ギターシールドを接続部、フォンプラグ(一般的なギターシールドの端子)が使用可能です。

⑫PHONES
スピーカーから出さずにヘッドホン等で聴くとき用のアウトプットジャック。フォンプラグが使用可能です。

⑬AUX
AUX(外部機器からの音声)用のジャック。こちらはステレオミニプラグの端子になっております。

■操作部(背面)

①USB
付属のUSBケーブルを使ってPCと接続可能です。いわゆる”オーディオインターフェース”として機能します。

②DC IN
電源ケーブル用のジャック。

③バッテリー
電池駆動時は単3電池×8本が必要です。

■音質

エレアコ用のアンプということで、基本はナチュラルで硬質な音色がベースになっていますが、アンプシミュレーション機能で5種類のタイプを選択できるため、硬質なサウンドから温かみのあるサウンドまで、幅広い音色を表現できるところが特徴的です。

サウンド面では総じて品質の高いアンプと言えそうです。

■価格

価格は2万円前後。
1chのアンプにしては決して安い買い物ではないですが、高品質なアンプなので、考えどころですね。

■その他

・バッテリー
本アンプは電池駆動も可能です。最長で7時間程度使用できます。

■THR5Aをおすすめしたい人

THR5Aをおすすめしたい人はこんな人!

・アコギ用アンプを無難に購入したい方
・コンパクトで高品質なアンプを求めている方
・家で頻度高く使用し、デザイン性の高いアンプを求めている方


なんといっても手軽さ

軽さ、コンパクトさが非常に良いです。音楽家はなにかと荷物の多さに苦しみがちなので(笑)、持ち運びの面でストレスが少ないのは大きなメリットかなと思います。手持ち可能な重量感ですし、最悪リュック等にも入りそうです。

味わい深いデザイン
度々記述していますが、アンティークようなシャレたデザインが、ライブ演奏時だけでなく、部屋の家具家電としても存在感があり、愛着を感じられます。

電池駆動可能
路上演奏をするには必須になりそうです。使用頻度は高くないかもしれませんが、電池駆動可能だとなにかと安心ですね。

デメリットは?
デメリットを挙げるとすると、ギター入力チャンネルが1つしかない点ですね。例えばアコギの弾き語りなどであれば、ギターとボーカルマイクの2chは欲しいところですが、このアンプではそれができません。用途が限定されるため、その点は要検討です。

以上、ポイントを綴ってみました。
アコギ用アンプとしては申し分なく、無難に高品質なアンプを購入したい方にはおすすめです。気になった方は是非検討してみてください!