度数表記だと、Ⅲm-Ⅳ–Ⅴ–Ⅵm の進行です。ダイアトニックコードの羅列ですが、実際にはこれに味付けがされて使用されることがほとんどです。ベースが3456という順で動く進行は、このⅢm-Ⅳ–Ⅴ–Ⅵmの類似系にあたるといってよいでしょう。JPOPでの出現頻度は決して高くないですが、コード進行パターンとしては確立されており、特徴的なので取りあげてみます。最近の日本のロックバンドでよく見かける気がしますが、起源がどこにあるのか気になるところですね。また、この進行はプレイングキーによって使われやすいキーとそうでないキーの傾向が強く、プレイングキーがDやGでは比較的使用されやすいです。
■抱きしめたい/Base Ball Bear
【YouTube】抱きしめたい/Base Ball Bear
ベースボールベアーの3rdシングルであり、2ndアルバム「十七歳」に収録されている楽曲。以下のコード進行がイントロからしばらく繰り返されます。
Key: F#マイナーキー(Aメジャーキー)
出現箇所: 冒頭から
コード進行:
|C#m|D|E|F#m|
ベースボールベアーの1stシングル「ELECTRIC SUMMER」もまた、ベースが3456と動く進行が多用されています。こちらは1stアルバム「C」に収録されています。
■セプテンバーさん/RADWIMPS
RADWIMPSの3rdアルバム「RADWIMPS 3~無人島に持っていき忘れた一枚~」に収録されている楽曲。以下のコード進行がイントロ(0:20あたり)からしばらく繰り返されます。
Key:Dメジャーキー
出現箇所: 冒頭から(0:20〜)
コード進行:
|D/F# Gadd9|A Bm7|
コード進行(簡易版):
|F#m G|A Bm|
というような感じです。7thシングルの「有心論」や、8thアルバム「人間開花」に収録されている「スパークル [original ver.]」でも同様の3456進行が多用されています。
■月の雫/田端悠
YouTubeから自分の曲も一つ。出現箇所は冒頭のイントロ、Aメロです。
Key:Aマイナーキー(Cメジャーキー)
出現箇所: 冒頭から
コード進行:
|C/E Fadd9|G Am7|
コード進行(簡易版):
|Em F|G Am|
と、なります。コード感はセプテンバーさんと非常に似ています。この曲はAm(C)キーになりますが、プレイングキーAm(C)ではあまり使用されないコード進行ですね。
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