曲の展開に抑揚をつけるには工夫が必要ですが、今回はその手段の一つとして「2番のAメロに変化をつける」という内容についてです。実例を紹介しながら解説していきます。
■夜に駆ける/YOASOBI
展開:
前奏→A→A(①)→B→S→S→間奏→A→A’(②)→間奏→C→B’→ S’→S’’→S’’’→後奏
この曲は上記のように、1コーラス目と2コーラス目でそれぞれAメロを2回繰り返す展開になっています。それぞれの2回目のAメロ(①と②)を比較してみましょう。
①:0:46〜(歌詞:初めて会った日から〜)
②:2:12〜(歌詞:信じていたいけど〜)
②では元のメロディが変化して畳みかけるような雰囲気になっていおり、次の展開に勢いを与えています。
展開としてはAメロと捉えるのが自然だと思いますが、メロディが大きく変わっているので Aメロとは異なるセクションとして捉えることもあるかもしれません。
是非、曲の初めからの流れで聴いてみてください。
■クリスマスの朝/和田唱
展開:
前奏→A→A’(①)→S→A→A’’(②)→S→S→B→S→S
この曲もまた、1コーラス目と2コーラス目でそれぞれAメロを2回繰り返す展開になっています。それぞれの2回目のAメロ(①と②)を比較してみましょう。
①:0:52〜(歌詞:この世には不思議や奇跡が〜)
②:2:05〜(歌詞:時は経ち隣には君の鼓動〜)
②ではアドリブのような雰囲気のメロディから入り、元と同じメロディラインに合流します。わざとらしさがなく、自然な雰囲気で曲のアクセントとして機能しています。
こちらも是非、曲の初めからの流れで聴いてみてください。