この記事では、アドリブギターソロを弾くときの考え方に関して、ジャズギターとロックギターでの違いについて解説したいと思います。以下のような方におすすめです。
・これからアドリブギターを弾けるようになりたい方
・これからジャズギターを学ばれる方
以下、アドリブギターの最も基礎的なポイントのみを簡潔に記述し、そのあとにジャズギターとロックギターを比較してみます。
「今はまだギターの深いところはよくわからない!」という方には馴染みのない言葉が出てきたりするかもしれませんが、「アドリブギターを弾く方針」についておおまかな雰囲気は掴めると思うので是非ご覧になってみてください。
■アドリブギターの2つの考え方
アドリブ言えど、適当に音を並べてもソロとして上手く成立しないので、ある程度は土台となる方針に従ってソロを弾くことが鉄則になります。その土台となる方針は大きく2つあります。
・曲のキーに紐づいた方針
・伴奏のコードに紐づいた方針
上記二つに対して、例を挙げて要点を簡単に解説していきます。
曲のキーに紐づいた方針
曲のキーの基本スケールでソロを構成するという弾き方です。例えば、Cメジャーキーの曲であればCメジャースケール、AマイナーキーであればAマイナースケールを弾く、ということです。
これが土台となる基本的な考え方であり、実際にはここに音を足し引きする等の味付けがされます。例えばペンタトニックスケールがその代表例ですね。ペンタトニックスケールもまたソロを弾く基本方針の一つと思っておいてよいでしょう。
伴奏のコードに紐づいた方針
コードによってソロを弾く方針を変えるという方法です。このコードに紐づいたソロの弾き方は2パターン紹介してみます。
コードトーンを弾く
一つ目は、コードトーンでソロを構成するという方法です。コードトーンとはコード構成音のことを指します。
例えば、伴奏のコードがCM7であれば、CM7の構成音である「CEGB(ドミソシ)」の音でソロを弾くということですね。
一見、ソロフレーズを作るのが難しそうに感じるかもしれませんが、コードトーンを追う奏法はジャズギターにおいては基本となる考え方でもあります。
モードスケールやその他派生スケール
二つ目が、モードスケールやその他派生スケールを用いる方法です。メジャースケールやマイナースケール以外のスケールを使うというイメージですね。
例えば、Cメジャーキーの曲で伴奏のコードがDm7のときにDドリアンモードスケールを使う、伴奏のコードがG7のときにオルタードスケールを使う、というような方法です。ここでは詳細は割愛しますが、この手法もまたジャズギターにおいては必須のスタイルになっています。
■ジャズギターとロックギターの違い
前述した解説内容を樹形図にしてみました。
ジャズギターではここまでに説明した2つの考え方が基本的かつ重要になるわけですが、多くのロック音楽においては「コードによってソロの方針を変える」という考え方はあまり深く持ち込まれません。使われないことはないのですが、曲のキーの基本スケールを軸にソロを展開することが主流になっています。
ジャズギターとロックギターの違いのイメージをおおまかに図示してみると以下のような感じです。(※あくまで大雑把なイメージです)
これからアドリブギターを弾けるようになりたい方や、これからジャズギターを学ばれる方は上図のイメージを持っておくと良いと思います。