ジミ・ヘンドリックスの楽曲中で時折使われている特徴的なギターコードが、「ジミヘンコード」という愛称で知られています。なかなかユニークなコードなので、そのコード構成や押さえ方を紹介してみます。
■ジミヘンコードとは?
さっそくですが、使用楽曲としてジミヘンの「Purple Haze」を例に挙げてみます。
【YouTube】Purple Haze/The Jimi Hendrix
|E7(#9)|G A|
という進行が繰り返されますが、このE7(#9)がジミヘンコード。“○7(#9)”という形がジミヘンコードと呼ばれる形ですね。“7”は省略されるケースもあります。
コードの押さえ方はいくつかありますが、一例は以下のようになります。
(他の押さえ方は後ほど紹介します。)
E7(#9)の押さえ方
1弦… ×(mute)
2弦… #9th(増9度)
3弦… 7th(短7度)
4弦… 3rd(長3度)
5弦… Root(完全1度)
6弦… ×(mute)
上記のようなコード構成音になっています。コードネームの通り、E7に#9の音が付加された形になっており、完全5度の音は省略されています。4弦の3rd(長3度)の音はメジャーコードであることを定義づける音であり、ソ#の音になります。
一方で、2弦の#9th(増9度)の音はテンション音ですが、実はマイナーコードの定義音(短3度)と構成音上は同じなんですね、ソの音になります。
メジャーコードであり、マイナーコードでもあるコードは存在しないわけですが、E7(#9)はメジャーとマイナーのどちらのエッセンスも含んだコードであると言っても良いかも知れません。この点が非常にユニークですね。
■ジミヘンコードの押さえ方
では改めて、ジミヘンコード“◯7(#9)”の押さえ方をいくつか紹介してみます。
5弦ルートの押さえ方
先に紹介したものと同じです。この例は先ほどと同じE7(#9)。これが最も一般的な押さえ方で、音のバランスも良いです。マスターしておきましょう。
6弦ルートの押さえ方①(6弦開放)
E7(#9)として取り扱ったので、6弦開放としてE7(#9)の例を載せてみます。コード構成音としては、2弦、4弦は押さえても開放弦でもOK。ただしB、Dの音は少なくともどこかに入れた方がよいでしょう。押さえ方の難易度とコードの響きのバランスを考えると、この押さえ方が良いかなと思います。
6弦ルートの押さえ方②
6弦ルートの一般的なパターン、この例はG7(#9)になります。1,2弦はミュートにしていますが、6弦を押さえているフレットと同じフレットを押さえてもコード構成音的にはOKです。ただし、押さえるのがやや難しそう。1,2弦をどちらもミュートすると高音がイマイチ響かない特徴があります。
4弦ルートの押さえ方
使用頻度は低そうですが、4弦ルートのパターンも一応載せてみました。
YouTube版はこちら。
■ジミヘンコードの功績
ここから先はCWL課外講座(note)の中で、ジミヘンコードをもう一歩深掘りして、ジミヘンが音楽シーンに残したものを、自分なりに述べてみたいと思います。
興味があれば是非ご覧になってみてください!
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